乳腺エコー検査とは
乳房に超音波を当て、その反射波を画像に映し出すことで乳房内部を観察する検査です。
超音波を使うため、被曝がなく、妊娠中や授乳中の方にも安心して受けていただくことができます。
乳腺エコー検査とマンモグラフィ検査の違い
乳腺エコーは、乳腺全体をくまなく観察することができて、しこりを見つけるのが得意です。しこりの大きさを測ったり内部の状態の観察もできて、良性か悪性かの判断に必要な情報を集めることができます。
一方、マンモグラフィは、石灰化(乳房内にできたカルシウムの沈着物)の描出にすぐれており、初期の乳癌などに多い細かい石灰化などはマンモグラフィでないとわかりません。
ただし、しこりはマンモグラフィでは描出できない場合があることと、どうしても撮影範囲に入らない部分もできてしまうことがマンモグラフィの弱点です。
乳腺エコー検査 | マンモグラフィ検査 | |
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石灰化 | 描出は難しい | 描出は可能 |
しこり | 描出可能 | 写る場合と写らない場合がある |
しこりの性質 | 内部の様子も観察できる | 辺縁や色の濃さで判定 |
資格 | なし | あり |
被爆 | なし | あり |
乳腺エコー検査の流れ
(1)乳腺エコー検査を希望される場合、気になる症状が特になければ「検診」枠で、気になる症状がある場合は「診療」枠で予約をします。
(2)当日来院されましたら、最初に医師による問診があります。
(3)マンモグラフィも同日に受ける場合は、着替えて先にマンモグラフィを受けていただきます。(混雑状況によっては先にエコー検査になる場合もあります)順番がきたらエコー検査室からお呼びしますので、上半身の衣服を脱いで診察台に仰向けに寝ていただきます。
(4)超音波の伝わりをよくするための専用のエコーゼリーを乳房に塗って、プローブと呼ばれるセンサ-をあてて、乳房の観察を行います。
検査中は乳房の断層面がモニターに映し出されています。
(5)両方の乳房・腋窩(わき)の観察が終わりましたら検査終了です。タオルでゼリーを拭きとって着替えをしていただきます。
乳腺エコー検査の結果について
検査の結果は検査中に適宜説明していきます。検査中に気になるしこりが見つかった場合には、そのまま細胞の検査や組織の検査をすることがあります。
乳腺エコー検査の費用
費用(税込) | |
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乳腺エコー検査の費用 | 検診(症状が特にない場合)で自費だと4,000円 |
※保険診療の場合は、だいたいその3割の費用になります。
乳腺エコー検査に関するQ&A
授乳中でもエコー検査は受けられますか。
受けられます。
妊娠中や授乳中は乳腺自体の変化が強く観察が難しいこともありますので、何も異常がなかった場合でも、授乳が終わった後に再度検査を受けていただくのがお勧めな場合もあります。