胸のしこりが痛い…もしかして乳がん!?
胸のしこりには、悪性のものと良性のものがあります。
悪性の場合、そのほとんどは乳癌で、良性のものには線維腺腫や乳腺症があります。悪性か良性かの区別は触っただけではわかりません。
マンモグラフィーや超音波検査の結果、場合によっては針の検査を受けていただいて治療が必要なものか、そのままにしておいていいものか判断します。
胸のしこりを押すと痛い、しこりが動く
押すと痛い、痛くない、コロコロ動く、動かない、表面がざらざらしている、つるっとしている、など色々ですが、これで癌か癌でないかは判断できません。
マンモグラフィーや超音波検査、針の検査を受けていただくことをおすすめします。
胸のしこりの原因
胸のしこりの原因としては、乳癌の他に、乳腺症・線維腺腫・葉状腫瘍などでしこりを感じることがあります。
乳腺症
乳腺症のほとんどは、乳癌とは因果関係のない全く別の良性疾患群ですが、程度が強くなると、画像上、乳癌との区別が難しくなることがあります。
その場合は、組織の検査などで癌か癌でないかを確認します。
線維腺腫
好発年齢は、乳癌や葉状腫瘍より少し若くなりますが、組織の検査をしても葉状腫瘍との区別が難しいことがあるので、急に大きくなるような場合には切除を相談します。
乳腺炎
乳房の皮膚が赤くなったり浮腫を認め、はっきりとしたしこりは触れない炎症性乳癌と産後におこる急性化膿性乳腺炎やうっ滞性乳腺炎とは見た目は似ていますが問診で区別ができます。
葉状腫瘍
葉状腫瘍は全乳房腫瘤の1%未満とまれな腫瘍ですが、好発年齢層は乳癌のそれと似かよっています。
葉状腫瘍の約25%は悪性ですが、良性か悪性かの区別や線維腺腫との区別は、針生検をしても難しいことがあるので、急に大きくなるような場合には手術でとることを相談します。
乳腺嚢胞
嚢胞は基本的には良性なので心配いりませんが、大きくなってくると中に嚢胞内癌(非浸潤癌)ができてくることがあるので、注意が必要です。
乳管内乳頭腫
乳管内乳頭腫は、乳管の中にできる良性の病変ですが、症状は主に乳頭分泌で、血の混じった乳頭分泌をきたす原因の中では乳管内乳頭腫が一番多い原因です。
胸のしこりは良性と悪性の場合で違いがある?
触っただけで良性か悪性かを判断することはできません。
年齢が若いと良性の可能性が高く、40代、50代になると悪性の可能性が高くなりますが、クリニックにお越しいただき、是非、検査を受けてください。