乳がん検診で要受診・精密検査が必要と言われた方へ
乳がん検診を受けた結果、要精密検査となった場合にはできるだけ速やかに乳腺外科を受診してください。できれば結果の記載のある用紙があるとわかりやすいです。
当クリニックでの精密検査は、乳腺超音波検査や細胞の検査、組織の検査、MRIなどを必要に応じて行います。
MRIは当クリニックでは撮影を行っていないため、必要があれば他の医療機関（豊橋市民病院など）を紹介して検査を受けていただきます。結果の説明は当クリニックで行います。
要精密検査は必ずしも乳がんというわけではない！？
もちろん要精密検査となったからといって、必ずしも乳癌というわけではありません。見るからに悪性が疑わしい場合もあれば、悪性の可能性が否定しきれない、というニュアンスの場合もあります。
精密検査で行う内容
マンモグラフィー：
検診で1方向のみの撮影だった場合には2方向で撮影し直すことがあります。また、検診の際の画像を確認できない場合も改めて撮影を行う場合もあります。
乳腺エコー検査：
精密検査ではほぼ必須の検査です。検診でエコー検査を受けている場合でも改めて検査させていただきます。
細胞診・組織診：
エコー検査でしこりが見つかって、明らかに良性と言い切れない場合には細胞の検査か組織の検査を行います。
穿刺吸引細胞診（fine needle aspiration: FNA、aspiration biopsy cytology: ABC）：
調べたいしこりに細い針を刺して、しこりの細胞をとれるだけとって顕微鏡の検査にまわします。結果の説明には10日～2週間程度かかります。
針生検（core needle biopsy: CNB）：
少し太め（直径1～2mm）の針を刺してしこりの組織の一部を採取して顕微鏡の検査にまわします。細胞の検査より針が太くなるので、局所麻酔で痛み止めをしてから組織をとります。後出血を防ぐため、検査後は圧迫した状態で帰宅いただき、検査当日は激しい運動や入浴、飲酒は避けていただきます。結果の説明には10日～2週間半程度かかります。
吸引式乳房組織生検（vacuum―assisted breast biopsy: VAB）：
太めの針（直径3～4mm）を刺して吸引をかけながら組織の一部を採取して顕微鏡の検査にまわします。採取できる組織の量が多いので、より確実な診断をすることができます。CNBと同じく局所麻酔で痛み止めをしてから検査します。後出血を防ぐため、検査後はバストバンド（胸部の圧迫帯）を巻いて30分間ほど経過観察をして止血を確認して帰宅していただき、検査当日は激しい運動や入浴、飲酒は避けていただきます。結果の説明には10日～2週間半程度かかります。
※当クリニックでは8月より開始予定です。
造影MRI：
乳腺領域ではもっとも詳しい画像検査になります。超音波検査では良悪の区別 がつきにくい病変の精査や石灰化病変の精査のために行います。当クリニックから予約を して、検査は豊橋市民病院などで受けてきていただき、結果の説明は当クリニックで行いま す。
精密検査の流れ
（１）精密検査を希望される場合、「診療」枠で予約をします 。
（２）当日来院されましたら最初に医師による問診があります。
（３）要精査となった状況に応じてマンモグラフィーや超音波検査にご案内します。
（４）結果説明
今後の経過観察が必要な場合：
3ヶ月後、半年後などの診察をご案内します。
細胞診が必要な場合：
超音波検査をしているそのままの流れで細胞診も行います。
組織診が必要な場合：
当日の内に行いますが、診療の状況によっては検査まで少しお待ちいただく場合があります。
MRI検査が必要な場合：
検査機関にこちらから連絡をして検査日を決めて帰宅していただきます。検査当日はお渡しする紹介状を持って直接検査機関にお越しください。
精密検査の費用
費用は保険診療の費用になります。
乳がん検診の要受診・精密検査Q&A
細胞や組織の検査の結果はすぐにわかりますか？
顕微鏡の検査にまわして、細胞診なら10日～2週間で、組織診は、場合によっては特殊な染色が必要になることもあるため、10日～2週間半程度で結果をご説明できます。
MRIの結果はいつ頃説明してもらえますか？
画像が当クリニックに届くのに検査後数日を要しますので、大体検査の3日後ぐらいには説明が可能ですが、休日などの状況によって多少前後しますのでその都度ご案内します。
